世界が禁止する中、日本はいまだに…
はじめに
花王、ライオン、P&Gジャパンなどの大手企業は、いまだに製品や原料の段階で動物実験を完全には廃止していません。
たしかに、「動物実験は行っていません」と公式に表明している企業もあります。
しかし実際には、
- 「法規制上、必要な場合」
- 「安全性の情報が不足している場合」
などの例外条件を明記し、必要に応じて動物実験を認める姿勢が残されています。
これは、私から見れば“やさしさ”ではなく、販売戦略にすぎません。
世界とのギャップ
EUでは、2009年に動物実験が禁止され、2013年には動物実験された製品の販売自体も禁止されました。
一方で、日本ではいまだに法規制が存在せず、企業の自主判断に任されている状態です。
「していない」と言いながら、している余地を残す
企業の表明でよく見かけるのは:
- 「原則として行いません」
- 「自社では行っていません」
という曖昧な表現。
これは、裏を返せば——
- 他社や委託先では行っているかもしれない
- 国によっては(特に中国)動物実験を義務付けられており、例外的に実施する
という余地を残しています。
つまり、これは完全な廃止とは言えません。
なぜ、この現状が危険なのか?
企業の「やさしさアピール」や「動物実験はしていません」という広報を、
多くの人がそのまま信じてしまっています。
特にSNSやコスメ系ブログでは、
「花王や資生堂はもう動物実験してないから安心」
と、無自覚に企業の宣伝を代弁してしまう人も少なくありません。
これは、企業にとって都合のよい誤解であり、消費者の判断を曇らせる要因になっています。
日本でクルエルティフリーを選ぶことは、想像以上に難しい
私は実際に、日本で「動物実験を行っていない製品」だけを使おうとしてきました。
でも、やってみてわかるのは——
本当に選択肢が少ないということ。
「ヴィーガンコスメ」よりも、「クルエルティフリー商品」を見つけるほうがずっと難しく、
結果として、私は日本製品をほとんど使えなくなっているのが現実です。
私たちができることは?
花王やライオンの製品が安くて便利なのは事実です。
でも、その背景に苦しむ動物がいるかもしれないと知ることが、最初の一歩です。
私も以前は、何も知らずに買っていました。
でも、知ってしまったからこそ、「知れてよかった」と思っています。
- 買わない
- 問い合わせる
- 伝える
- 紹介する
- 共有する
たったこれだけでも、社会は少しずつ変わります。
日本の企業が変わるためには、まず日本の消費者が変わること。
小さな“選びなおし”が、世界の流れを日本に引き寄せるのです。
やさしさが当たり前になる国に
日本は、世界から見ても製品の品質や技術力が高く評価されています。
でもそれ以上に、「やさしさを選べる国」になってほしい。
それをつくっていけるのは、企業ではなく、私たち1人ひとりの選択です。
「動物実験はしていません」という表記に惑わされないで
企業のサイトや広告に「動物実験は行っていません」「今後も行う予定はありません」と書かれていても、
それが完全な意味での動物実験廃止とは限りません。
多くの場合、それはイメージ戦略であり、実際には:
- 原料メーカーや下請け企業で行われている
- 子会社や海外拠点で継続されている
といったケースもあります。
消費者としての見極めポイント
① 第三者認証マークを確認する
- 「Leaping Bunny」「Choose Cruelty Free」などの国際的な認証マークがあるかをチェック
- 自称「動物実験なし」だけでは不十分です
② 原料や子会社のポリシーまで確認する
- 原料メーカーやグループ企業が動物実験をしていないか、
- 企業のCSRページや動物保護団体の情報を参考に確認しましょう
あなたの声を届けよう
今後このページでは、次のコンテンツも順次公開していきます:
- 動物実験を続けている企業リスト
- 廃止を求めるメッセージのテンプレート(誰でもコピペで使える)
日本の“やさしさ”が本物であるために。
「クルエルティフリーを選ぶこと」が、私たちにできる最初の優しさです。